研究事例紹介

レビュー文を、キャッチフレーズ文体に変換しよう!


素人の書いたレビュー文なんて、刺さらないし、読みたくない!

この研究では、 「ポケットに入れていても邪魔にならない」というようなカメラレビュー内の一文があった際に、 それを 「ポケットにインして、気軽にスナップ。」のようなキャッチコピー文体に変換する方法について提案しています。

研究背景

最近だと、商品購入時にレビューを読んでどれを買うかを判断することが一般的になってきています。 この際に、たくさんのレビューから、自分にとって気なるポイントに言及したレビューの一部分だけをとってくることを考えます。

・・・当然、レビューから切り出しただけの1文は、素人の書いた文章を文脈を無視して取ってきただけなので、読みづらいです。

提案内容

そこで、とってきたレビューをキャッチフレーズ風の文体に変換して、たくさん並べても読みやすい形に整えることを考えます。

具体的なアプローチとして、 まず、大量のキャッチコピーの実例を書籍から人手でデータセット化し、生成型大規模言語モデルをファインチューニングしました。 こうすることで、このモデルは、何を入力しても、とりあえずキャッチコピーっぽい文体で文を生成するようになります。

次に、このモデルを使って、自分の変換したいレビュー文を入力として与えて、キャッチコピー候補を大量に生成します。 そして、生成された候補について、別のAIを使って、その候補が変換もとレビュー文と同じ内容を保っているかと、 文体が本当にキャッチコピーっぽいかどうかを、それぞれ判断させました。

実験と分かったこと

被験者実験を通じて、この手法で変換したキャッチコピーが、実際に人々にとってキャッチーだと感じられ、商品特徴をよく表現している、と分かりました。

図 実際のキャッチコピー変換例。

文献情報